前回のまとめ
三崎の地で「新しい自分」を発見したミネさんの「無目的を目的化する」という試み。
町に溶け込む、町人の慣れ親しんだ町を、記憶を壊したくないという思い。
ミネさん流、「新」「旧」の付き合い方を教えてもらいました。
- 宮瀬
- お話を伺っていると、ミネさんは「すごく自分を持っていらっしゃる方」だなと思ったのですが、米山さんの場所を壊さないとか、この町の雰囲気を壊さないとか・・・一方で意外と自分を潔く捨てられるんだなって、そういう一面もあるんだなとお見受けしたんですけど、どうですか?
- ミネ
- そうですね、やっぱり僕はなるべく喧嘩をしたくないタイプなので(笑)いかに溶け込むかみたいなことってすごく意識してましたし、やっぱりある意味「転校生」だと思うんですよ。
なんか地元のね、同世代の人たちもいますけど、全く見ず知らずの人がこの町に入ってきてお店を始めるっていうことは転校生だと思うので。
でもなんとなくクラスメートとしてはみんな一緒なんですよ。一応みんな同じクラスだよってなってるんだけど、転校生で。転校生らしい振る舞い方っていうのがたぶんあると思うんですよね。いきなりうちの地元じゃこんなメシは食わねぇんだ!みたいなことをたぶん言っちゃいけない。
でもなんかその新しい刺激があったりとか、その元々いた人たちが知らないようなことを知ってたりとか、なんかそういったことを如何にうまく、なんていうか・・・こう混ぜてくかみたいなことっていうのはたぶんすごく考えていたと思います。(ここを)作った時に。
- 宮瀬
- もしかして、実験がお好きですか!?
- ミネ
- 実験・・・好きですね(笑)
- 宮瀬
- ちょっとずつトライするみたいな・・・
- ミネ
- そうです。そうです、そうです・・・そうだなぁ・・・、商店街の中でもこう仲が悪い人たち同士っていうのがいるんですよ、派閥があったりとか、いくつか。ちっちゃい町なのに。でもそういうのを知らないふりして、この人とこの人をくっつけちゃうとか(笑)なんかそういうこととかをやっぱやってましたね、ここに来た時。よくあそこくっつけたなぁお前!!とか言われて、いや、僕全然わかってないんでー。とかいうのをなんかちょっとだけやるとか。そう、転校生の振る舞いみたいなことはすごく意識しましたね。
- 宮瀬
- 先程のお話もそうですけど、(ミネさんは)意図せず何かが回っていくっていうことに喜びを覚えるっていうところから言うと、何かこうハレーションを起こしていくようなことがお好きなのかって思っちゃいます。
- ミネ
- あぁ、そうですねー確かに、確かに!そうだと思います。何もしないっていうのは僕は好きじゃないので、何かしらのこう変化が起きるためにはたぶんそのちっちゃなハレーションとか違和感、みたいな物はたぶん必要だと思うし、そういうのを如何に作るかっていうは・・・大切ですよね。
- たぶん古い商店街ほど、重鎮達がどんどんどんどんこう歳をとってどんどん重鎮になってくっていう感じもあるので(笑)、やっぱなんかそこは若さも生かして、まぁ若い人たち同士だけでなんか仲良くつるむんじゃなくて、おじさんたちもこうなんか一緒に飲もうよ!みたいな感じでこうなんか引き込んでいくみたいなこと、そういうのがすごく必要だし、まぁ好きですね、そもそも。
- 僕、おじさん、すごく好きなので。
次回、最終回への予告
三崎の「転校生」としてちっちゃなハレーションを起こしながら独自の人付き合いで町に馴染んでいったミネさん。
そんな彼がポロリと放った「おじさん」ということば。ミネさんのいう「おじさん」とはどういう意味なのか?
最終回となる次週は・・・ミネさんの理想とする「わたし」をことばにしてもらいました。
#memo
#転校生らしい振る舞い方 #実験 #ちっちゃなハレーション #違和感
—— いかに溶け込むか。でも新しい刺激があったりとか、その元々いた人たちが知らないようなことを知ってたりとか、そういったことを如何にうまく混ぜてくか ——